コラム

column


SANKYO WOMANスペシャルコラム


富田 絵里香(Tomita Erika)

富田 絵里香(Tomita Erika)

  所属先

AREA 外構&お庭の設計事務所・手描きの図面屋

  保有資格

・1級造園施工管理技士
・一般社団法人 日本エクステリア設計協会正会員

  庭への想い

手描き一筋、暮らしと夢のAREAを描き続けます。
付加価値が感じられる住まいの提案を心がけ、
住み心地、デザインの満足度を高めていきたい。

~主な経歴~

ハウスメーカーエクステリア部門、外構設計施工会社 15年間勤務を経て独立
AREA外構&お庭の設計事務所立ち上げ12年目になります。

主な作品
主な作品

【 第1回 】関西地区女性プランナー様サポートプロジェクト

女性プランナーの皆さん、こんにちは。エクステリアとお庭の設計事務所、手描きの図面屋をしております。AREA(エリア)の富田絵里香と申します。三協アルミさんが始める新たな試みであるホームページのコラムを担当さて頂くことになりました。よろしくお願い致します。

私がエクステリアの仕事を始めたのは27年前です。「えーそんなに長くやってるのー」と思われている方が多いかな?自分自身、20歳そこそこで仕事を始めた頃は、こんなにも長く同じ職種に従事できるとは思っていませんでした。飽きる事なく今の仕事を続けてこれました!と言ったらかっこいいけれど、ちょっとやる気が無くなった時期がありました。その時なぜやる気が無くなったのかと振り返って考えてみると、要領良く仕事を進めてしまっていた時期だったと思います。一通り仕事を覚えた気になって、努力することを最小限にとどめて知っている知識だけで仕事を進めた時でした。。。。終わりなく勉強と努力、成長をし続けることが大変だけど楽しく仕事を続けるコツかなと感じています。プランナーの仕事をはじめてまだ数年の方が読んだら未知との遭遇で恐怖を感じてしまったかな?

27年の経歴を少し紹介しますと、はじめて就職した会社はハウスメーカー系のエクステリア部門の会社でした。そこで10年程勤務、個人経営のエクステリア設計施工会社で5年程勤務しました。その後、現在の手描きの図面屋さんとして独立し13年目になります。あっという間に時が過ぎたようにも感じますが、時代は大分変わりましたね。このコラムを読んでいただいている方のほとんどがCADで図面を作成しているかと思いますが、私が仕事を始めた頃は大手ハウスメーカーの会社でさえ手描きが主流だったので、CAD図面でのプレゼンテーションは貴重で賞賛される世の中でした。私が勤務していた会社でもCADの導入を推進していきました。自分もCAD中心に移行しようかと思う時期もありましたが、図面を描くことが好きだったので手描きを辞めることは出来ず描き続けていたら、いつの頃からか「図面は手描きです。」と言うとそれだけで「凄い」と言われるような世の中に。。。いつの間にか絶滅危惧種になりました(笑)他の方々との差別化ができてちょっとラッキーではあります。

今後の住宅業界は正直いって右肩上がりになることは考えづらい世の中。住宅予算は低下、新築物件棟数の低下が始まっています。エクステリアプランナーも他の人と同じことをしていては生き残っていくのが難しくなっていくのかなと思います。

手描きであろうと、CADであろうと根本はプラン力が最大の武器かと思います。それをお施主さんに伝える方法、どこまでお施主さんの気持ちになって最大限のパフォーマンスを表現するか。お客様がやりたいと思わせるデザインを提案できるかですね。では何をしていけばいいのかな?女性プランナーさん向けコラムということなので、私自身のプレゼンテーションの中で女性目線で他の人と差別化できるかなと思う提案方法を今回はテラス空間で紹介します。


主な作品

1・ウッドデッキなどのテラス空間を第2のリビングなんていう表現を聞いたことがあるかと思いますが、それを感じてもらえるように提案。その際はお施主さんがリビングでくつろいでいる時の目線や、室内からテラスへの動線を考慮して、家の中から見たアングルのパース図面を提案。そうすることで自分自身も部屋から何が見えるのか、外部からの目線が気になる場所はどこなのか再確認ができるので、「そこには目隠しになる常緑樹を植えようか」などと決めていくこともできます。

2・女性プランナーだからこその提案かなと強調させることができる演出として、インテリアを提案するようにファニチャー類やクッションやラグなどのファブリック類も生活を感じられるように参考でもいいので描き込みます。お施主さんはインテリアの事は興味を持ってあれこれと理想を持っている人が多いのでインテリアの要素を入れることでエクステリア空間の有効利用に気がついてくれたりします。

3・最近、テランピングやべランピングなんて造語ができたようですが、インテリア空間とエクステリア空間との境界線が曖昧になるように室内との繋がり部分の床面のレベルは極力段差がないようにする事。ここで注意ですが、タイル貼りテラスなどを設置する際は建築の基礎部にある通気口の場所が埋まることがないように、そして雨水が室内側に流れることがないように掃き出し窓の下端部にはグレーチングなどを設置するようにしましょう。ウッドデッキの様な床下に空間があれば気にしなくて大丈夫です。



4・
床面の色味も大事ですね。エクステリア側からの目線ばかりを意識していると、外壁の色、サッシの色だけを参考に床面の色を考えてしまいがちですが、室内との一体感を考えると、フローリングの色に合わせた提案も効果的だと思います。最近流行りのフローリング色はホワイト系や薄いグレー系のようです。そんな時は三協アルミさんのラステラが最適!ホワイトマーブル色とグレーマーブル色を提案すると素敵ですね!

5・照明計画。光で幻想的な夜を演出。有り無しで全く違う空間になります。代表的な演出方法は高木のシンボルツリーを下から照らすライトアップです。私がよく使用する演出方法はもう一つあります。低木、下草類を少し高い場所からスポットライトで上から照らし、葉っぱの影が床面写り込むように設置します。オススメはグラス系のニューサイランやコルディリネなどで、葉っぱの影が放射状に写りだされてとっても幻想的になりますよ。

主な作品


この他にも水の演出やバーベキュースペースなど、お施主さんのライフスタイルにあった提案ができるように勉強しておくといいと思います。

今回のコラムは第一回目ということでまだ内容の方向性が決まっていなかったので、提案方法のコツ的なお話をしました。できれば皆さんに読み続けたいと思える内容を書いていきたいと思いますので、もしもこんな話が聞きたいなどのリクエストがありましたら教えてください。よろしくお願いいたします!

ご意見・ご要望


主な作品
主な作品