コラム

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SANKYO WOMANスペシャルコラム


富田 絵里香(Tomita Erika)

富田 絵里香(Tomita Erika)

  所属先

  AREA 外構&お庭の設計事務所・手描きの図面屋

  保有資格

 ・1級造園施工管理技士
 ・一般社団法人 日本エクステリア設計協会正会員

  庭への想い

  手描き一筋、暮らしと夢のAREAを描き続けます。
  付加価値が感じられる住まいの提案を心がけ、
  住み心地、デザインの満足度を高めていきたい。

  ~主な経歴~

  ハウスメーカーエクステリア部門、外構設計施工会社 15年間勤務を経て独立
  AREA外構&お庭の設計事務所立ち上げ12年目になります。

主な作品
主な作品

【 第6回 】 コピックで着色するパース図面のコツ実践編

現在、世界中で新型コロナウイルスの影響によって、今までの生活様式の概念をも変えなければならない事態となっていますね。近年は想定以上の天災が起き続けていたこともそうですが、まさかこんな事が起きるなんてと思うことが続いています。今まで当たり前にしていた家族団欒、友達との会話、食事、学び、旅行、お花見、ショッピングなど普通の生活と思っていたことがどれだけ恵まれていた事だったのかと身にしみて感じている今日この頃です。
まだ新型コロナウィルスがいつ収束するのか分からない状況下ですが、生活や人生にとって大切な事を考える時間を得られたことは確かです。今回の経験を無駄にしないよう、仕事の面でも今まで以上に施主の方々に心豊かな生活に繋がる提案をしていきたいと思っています。

今回のコラムのお題ですが、第2回で実践編として手描きのコツを書かせていただきましたが、久しぶりに実践編としてコピックで着色するパース図面のコツをお話しできたらと思います。私自身は、着色方法を我流で感覚的に身につけてきましたので、自分の塗り方が正解とは思っていませんが、皆さんも自分なりの着色方法を掴むためにも参考にしてください。

『皆さんコピックをご存じですか?』

私は図面着色する際、このコピックを中心に パステルと組み合わせて使用して仕上げています。
コピック は現在358色もの色幅で販売されていますが、私が所有しているのは80色程、メインで使用しているのはその半数40~50色程度でしょうか。初めて購入をする方はどの色を買えば良いのか非常に悩むかと思います。何色かのセット販売もありますが、エクステリアやガーデンのプレゼンテーションには不向かなと感じる色合いのセットが多く見受けられますのでお勧めはできません。色選びは是非自分にあったものを1本ずつ購入して欲しいです。

『ではなぜコピックを使用するのか?』

それはやはり色の数が多い点で、微妙な色、自然でナチュラルな色の範囲が豊富。そして、発色が美しく重ね塗りで混色しても濁りにくく、名前の由来でもあるように「コピートナーを溶かさない」線画が滲まない事も特徴で日常的なコピー用紙でOK。特殊な用紙を用意する必要はありません。アルコールインクならではの速乾性があるおかげで紙もよれる事がないので使い勝手がとてもいい点です。
塗り方、色選びによってコミックイラスト画のようなビビットでハッキリとした表現にも対応でき、ファション業界やアニメ漫画等のイラスト系の着色でも使用する方が多くいるようですし、風景画のように自然でナチュラルな透明感のある中間色を使用する事で、あえてムラのある塗り方をする事もできます。私の塗り方としては後者の風景画に近い着色方法でパース図を仕上げています。
コピックには、補充液も販売されているので、永く愛用する人にとっては経済的な点もありがたいところです。※補充液は2020年5月、今までの商品名バリオスインクから仕様が変わって、コピックインクとして新登場したもようです。

『購入方法は?』

コピックの購入は、画材屋店舗もしくは通販で購入できます。私の場合、以前は試し塗りができる店舗で購入していましたが(現在、試し塗りができなくなっている可能性もあります。)、最近は使用する色もほぼ決まっているので大抵の場合は通販で購入するようになりました。
コピックは(株)トゥーマーカープロダクツの商品ですので、直営の画材屋トゥールズが商品の充実度も高いので店舗がお近くにある方はおすすめ。それ以外の画材屋でも取り扱っているところも多いので大丈夫です。(商品ラインナップが少ないところもありますので注意してください。)

『どのタイプのコピックを購入するか?』

購入する際に悩む点といったら、4タイプのペン先(ニブ)種類によって違う商品、どれを選ぶかでしょうか。
私が主に使用しているのはクラシックスケッチタイプ。その2種類の説明をいたします。

クラシック → スタンダードブロード(太い平形状)+スタンダードファイン(ペン形状)

・スタンダードブロードは均一な線幅、ペン先の角度を変える事で線幅を変更できます。(床面や壁面、広い面、門扉やフェンス枠部の着色に便利)
・スタンダードファインは線、細長い箇所、点描(門扉やフェンスの細い桟部や、砂利などの点の表現)

スケッチ →  ミディアムブロード(細い平形状)+スーパーブラシ(筆形状)

・ミディアムブロードはスタンダードより少し小さい平形状です。
・スーパーブラシ → 筆圧の強弱で太さ濃さのニュアンスを調整できて、グラデーションの表現もできます。水彩画の筆のように使用できます。(植栽の葉、枝の部分、花や砂利の細かい点々の表現に便利)

『色選びはどうするか?』(参考までに私が頻繁に使用している色番も記載しまた。)

*有彩色(10系統あるので抜粋)

 E   → Earth(アースカラー)E40・E41・E43・E57・E70・E71・E74

 G   → Green(緑)G20・G40・G00・G12・G21・G43

 YG → Yellow Green(黄緑)YG11・YG23・YG41・YG45

 BG → Blue Green(青緑)BG10・BG72・BG49

 B   → Blue(青)B41・B45

 Y   → Yellow(黄) Y00・Y35

 BV → Blue Violet(青紫) BV34


 ・Eアースカラーは、壁、床面、木調部etc E71などは植物の銅葉にも使用できます。

 ・G緑、YG黄緑、BG青緑は、カラーリーフに合わせて植物の葉を塗り分けてください。

 ・B青は、空、ガラス窓、水面 etc

 ・Y黄、照明の光を表現 etc

 ・BV青紫、V紫、RV赤紫、R赤、YR黄赤は、花の種類に合わせて好み揃えてください。


*無彩色グレイ(灰色・4系統)

(重ね塗りで濃さを調整できます。先ずは1~3番あたりの購入がおすめです)

 C → Cool Gray(クールグレイ)C1~C5

 N → Neutral Gray(ニュートラルグレイ)N1~N5

 T → Toner Gray(トナーグレイ)T1~T5

 W→ Warm Gray(ウォームグレイ)W1~W5


 ・Cクールグレイ、灰色。コンクリート素材面、躯体の影表現etc

 ・Nニュートラルグレイ、黒系グレー。ブラックのアルミ形材部、建築サッシ部etc

 ・Tトナーグレイ、茶と黒みが入ったグレー。天然石、石材調、タイルetc

 ・Wウォームグレイ、茶系グレー。樹木の幹や枝、天然石、タイルetc


※色の感覚は自分の主観です。

*無彩色0番

消しゴム的役割を果たせますので是非買ってください。
一度塗った部分に0番を重ねることでインクを下の紙に抜け出させます。塗り損じ、ちょっとしたはみ出しなどの修正ができるので重宝します。ただ滲みも出るので注意してください。斜線状ペン先を重ね塗る事でに光が当たったような表現にも使用できます。


『使い方のコツ』

・重ね塗り

1色のみで重ね塗りをすることで濃淡をつけることができます。
その際のコツとして、一度塗った面のインクが乾いた後に塗り重ねると効果的です。逆にムラや濃淡を付けたくない均一に広い面を塗りたい場合はインクが乾く前に素早く全体を塗ることが必要です。(土間コンクリートの表現等、ベタ塗りしたい時など)色ムラを上手に使いこなすことで魅力的な表現ができます。
ムラ有り、無しを塗り分けられるようにしましょう!

・混色

違う色味を組み合わせてた重ね塗りも可能です。水彩画と近い感覚です。自分が所有するコピックだけでは表現できない色は重ねて使用してください。無限に色幅が広がります。樹木の葉などは、もちろん緑色を中心に塗り込んでいきますが、1色ではなく何色かを組み合わせて塗り込んでいくことでリアルに近い深みを表現ができます。空のインクボトも販売されているので、補充用のインクを混ぜ合わせる事でオリジナルの色を作り保存することもできます。コピックに使い慣れたらチャレンジしてください。

・仕上がり前のチェック

コピックは着色した直後よりもインクが乾くと色は薄くなりますので、塗り終わったと思った最後に全体を見直してください。特に影などの表現部分が薄くなっていると感じたら、塗り足して陰影をハッキリと表現させてください。立体的に見えるコツです。(ふんわりとした印象で仕上げたい時は、陰影は控えめに表現してください。)


『実際に塗ってみましょう!』

※着色する前の注意点

・コピー用紙を使用する場合はインクが下に色移りしますので、裏紙など下に敷いて塗ってください。

・塗り方の練習をしたい方、塗り絵はいかがでしょう。

私が所属しております、お庭や暮らしに関わる女性の集まり、日本庭女子会~にわとわに ~では様々な活動をしておりますが、その中の一つとして、エンドユーザー様にもエクステリアやガーデン、植物がある生活の楽しさを塗り絵を通して肌で感じていただこうという思いから、instagram『#にわぬりえ』を用意いたしました。
第一弾としては、私のパース図面を中心に展開しておりますので、塗り絵をプリントアウトしてご利用ください。職場やご自宅等で印刷できない方は、料金がかかってしまいますがコンビニ等でプリントアウトもできるよう設定しております。(現在、第ニ段も公開中です。)

Instagram #にわぬりえ

実践着色のコツ1

【スタンダードタイプ】

直線、躯体面、影の着色に向いているため、グレイ色を中心に揃えています。


【スケッチタイプ】

スーパーブラシ(筆形状)が特徴
植栽の着色にはスーパーブラシを使用するため、私は特にグリーン系を中心に揃えています。

【パステル色鉛筆】

コピックと併用してパステルを使用します。削って使用するタイプもありますが、色鉛筆タイプが手軽に使用しやすいので紹介いたします。

塗った部分を指の腹で擦りのばして使用します。

【修正ペン】

仕上の際に加えることで、光を感じる表現ができます。おすすめは細かい繊細な点が描ける細身のタイプ

①パステルでひとまわり大きく塗る

パステルを塗ります。例えるなら化粧下地。
下書きの樹木より大きく塗ることがコツ。ボリューム感を持たせます。

②コピック、色を薄い色から濃い色への順に塗る

コピックを塗り重ねていきます。
薄い色、塗り面積を大きく、濃くなるにつれ塗り重ねる量を減らします。

③ 葉の陰影を着色SI表現、葉の重なり部をBG72で着色。
光の煌めきを感じるように、BG49、修正ペンの白を点で少量塗る(塗りすぎ注意!)


実践着色のコツ2


壁泉・池の表現 
ベース B41
流れ・泡だち部 B45 + 修正ペン  


グラデーション表現

オレンジ
黄色
黄緑

モミジなど、紅葉を着色する際は
グラデーションで表現すると綺麗です。
下地はパステル。コピックを重ねていきます。 


門灯の光
光の広がりは、パステルでふんわりと円で表現
照明器具のガラス面 B41+B45+ 修正ペン

梅の木 花部分 E70 +E71+ E74
ベースは薄いピンクのパステル


敷石、タイル貼りなどの仕上げ
全体の色 + 目地部分 濃い色


にわぬりえコンテスト開催のお知らせ

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